新規登録
ビジネスガイド募集中
人気ページランキング
  • 今週
  • 今月
  • 殿堂
  • JBSコラム Vol.3

  • 実践的な授業内容と豊富な課外活動を通じて、語学習得と中国文化への理解促進を支援しています。

  • 微博・微信を中心とする中国ソーシャルソリューションサービスをワンストップで提供しています。

  • ビジネスシーンで活用する中国語講座vol4

  • 池田博明コラム マイツプラスワン vol.34

  • 池田博明コラム マイツプラスワン vol.34

  • 会計税務、人事労務、法務、健康、教育等、会社の進出から撤退までをワンストップで支援。

  • JBSコラム Vol.3

  • “One Team, No Border” 会計税務を中心に企業のグローバル化を全力で支援しております。

  • ビジネスシーンで活用する中国語講座vol3

  • “One Team, No Border” 会計税務を中心に企業のグローバル化を全力で支援しております。

  • ビジネスシーンで活用する中国語講座 vol.8

  • 微博・微信を中心とする中国ソーシャルソリューションサービスをワンストップで提供しています。

  • 会計税務、人事労務、法務、健康、教育等、会社の進出から撤退までをワンストップで支援。

  • 中国事業で法務の重要性は高まる一方です。困難な事業環境を乗切る真の価値ある助言を目指します

日経新聞
DMMコラム
蘇州たより
上海の街角で
JETRO
上海日本商工クラブ
在上海日本国総領事館
ラクト
上海人
香港リーダーズ
C.L.Mリーダーズ
経営者.マガジン読者の集い
2015稲盛和夫経営哲学上海報告会
中国ニュース

福利厚生・アウトソーシングのガイド

2016.01.06
  • ベネフィット・ワン コラム vol.31
  • ベネフィット・ワン × 王品集団「離職率80%の飲食業界で離職率4%を保つ理由」
  • 中国では飲食業界の離職率は80%にも上る。だがその中で4%という低い数字を保っているのが王品集団だ。王品はどのような福利厚生制度をもってその数字を保っているのか。どのようにして玉石混淆の飲食業界において、人々の耳目を一新するイメージを作り上げることができたのか。この謎を解き明かすべく、王品集団人力資源中心の李玉婷副総経理とベネフィット・ワン(上海)の鈴木梢一郎総経理が対談を行った。

ビジネスガイド 鈴木 梢一郎

中国では飲食業界の離職率は80%にも上る。だがその中で4%という低い数字を保っているのが王品集団だ。王品はどのような福利厚生制度をもってその数字を保っているのか。どのようにして玉石混淆の飲食業界において、人々の耳目を一新するイメージを作り上げることができたのか。この謎を解き明かすべく、王品集団人力資源中心の李玉婷副総経理とベネフィット・ワン(上海)の鈴木梢一郎総経理が対談を行った。


venefitone31-02


■ 16000名のスタッフを抱える巨大飲食チェーン


鈴木梢一郎氏(以下B):王品の規模はどのくらいですか?


李玉婷氏(以下W):王品は台湾地区に15のレストランブランドを有しており、2013年に中国大陸に進出しました。中国大陸では6つのレストランブランド(他社との提携ブランドである「石二鍋」を含む)を展開していますが、そのうち2015年9月にオープンしたばかりの新しいブランド「鵞夫人」は始めての中国料理ブランドとなります。これまでは西洋料理、日本料理がメインでした。全部で約16000名のスタッフを有しており、そのうち約6000名が中国大陸のスタッフです。


B:一般的に、中国での飲食業界の離職率は高いと聞いていますが、王品ではいかがですか?


W:中国の飲食業の離職率は多い時には70%から80%にもなります。ですが2015年10月までの統計では、王品の離職率は4.42%です。基本的に3%から5%の間ですね。コアとなるスタッフの中には約10年勤めている人も多く、私も王品に入社して19年になります。この点では日本企業に似ていますね。もちろんまだ終身雇用というところにまでは至っていませんが、努力はしています。


■ 新人教育に売上の2、3%を投入


B:なぜ離職率を抑えることができるのですか。またどのように人材募集を行い、優秀な人材を留めているのでしょうか。


W:同業者は人材を得るためにヘッドハンティングを行うことが多いです。新人教育には時間がかかる上、使えるようになったのに転職してしまう危険が有り、コストばかりが掛かるからです。ですが、王品はヘッドハンティングには不慣れな飲食業で、ゼロから新人を育てています。王品では新人教育に売上高の2、3%を投入していますが、一般に飲食業界では教育に欠ける費用が0.03%を越えることはありません。
新人教育では始めの14日間、「随侍在側(いつでもそばにいる)」制度をとっています。これは新人に先輩が付いて仕事上、生活上で手助けを行い、心理的に落ち着けるようにするものです。その後はこの先輩が後輩である新人に対し、「解説し、手本を示し、試して、フィードバックをする」という4ステップの訓練を施します。


■ エリート養成計画「幼獅計画」


王品にはどのレストランブランドにも責任者(獅王)がいて、そのブランドの利潤、昇進、人事、ブランド作りに対して絶対の権利を有しています。優秀な幹部たちは何らかの地位に就きたいと思っていますが、王品ではこうした人々に舞台と資金的なサポートを与え、制度管理を行って社内創業ができるようにしています。これもコアとなるスタッフの離職が少ない理由のひとつです。
6年前から私たちは「幼獅計画」という後継者育成計画をスタートしています。これは各レストランブランドの責任者を育てるための計画です。全国トップ10の高等教育機関からスタッフを募集し、将来のブランド総経理を育てているのです。王品はこのために飲食業界で初めて、高等教育機関での人材募集講演を行いました。
私たちは高給を人材募集の手段にはしません。一部の人だけのためにもともとの報酬体系と昇進システムを壊すことができないからです。しかし私たちには完璧なエリート育成プランが有り、スタッフに自分たちの未来とビジョンを見せることができます。王品では料理の運び役という末端からスタートしたとしても、認められさえすれば速いスピードで昇進することができるのです。
第一期幼獅計画には40名が参加しました。私たちは非常にやる気のあるコーチを用意し、彼らに半年間業務を離れてトレーニングに当たってもらいました。1人のコーチが6人を担当し、寝食を共にして全身全霊で打ち込んだのです。王品ではコーチにKPIを設定し、毎月全国で成績を発表しました。第一期に参加した小獅子たちは今では成長し、優秀な店長、メインシェフとなっています。コーチもほとんどは昇進して獅王(ブランドの責任者)となっています。王品のブランドのひとつ、日本料理「花隠」の責任者も第一期のコーチでした。


■ 台湾地区で「憧れの企業」となる


幼獅計画は新人を教育するためのものですが、コーチも新人に指導を行うことで成長することができ、一石二鳥でした。2015年には第5期の「幼獅計画」が始まり、150名が参加しています。今ではこの計画の評判ができているため、わざわざ学校の先生に求人のための講演をさせてもらうようにお願いしなくても、人が集まるようになりました。
幼獅計画の他に全国の旅行、レストランなどの専門学校との協力も行っています。学校には西洋料理に関する授業やトレーニングを提供し、学生には実習や就業のチャンスを与えています。
王品は台湾地区では2012年から2014年まで3年連続で台湾新世代の憧れの企業ナンバーワンとなりました。2014年には中国大陸の中国チェーン店経営協会で、中国飲食チェーンのスタッフが選ぶもっとも働きたい会社に選ばれています。雇用者としての王品のブランドイメージができているのです。
私たちの使命は尊厳と自信を持って働ける、高収入の、誰もが働きたいと望む企業を作ることです。これを実現することで飲食業界で尊敬され、大きく成長することができたのです。
私たちは同僚に対して紳士淑女に対するようにサービスをしたいと思っています。そうすれば彼らが店舗で紳士淑女にサービスする時にも、対等な立場で一番大切なお客様をおもてなしすることができるからです。


■ 多様なインセンティブを設定


B:給与待遇はどうですか。また福利厚生やインセンティブにはどのようなものがありますか


W:王品の給与は業界内で一番高いというわけではありません。大体業界の75%ほどです。しかし、給与の他にたくさんのインセンティブがあります。例えば毎月利益の33%をスタッフに配当しています。また末端のスタッフには業績ボーナスが有り、毎月本人売上の3%を分配しています。また提案によるボーナス、クレームが一ヶ月発生しなかった時のボーナスなど、様々なインセンティブがあります。王品では利潤が出たらすぐにスタッフに分け与えることを行っているのです。こうすることでスタッフは毎日楽しく仕事を行い、レストランを自分のもののように見るようになり、細部まで目が届いて、お客様がどのように感じるのかを気にするようになりました。
忘年会や社員旅行などのイベントも行っています。王品には一生のうちに30の国を巡るという企業文化があります。これまで20年以上、勤続1年以上のスタッフの社員旅行を企画しています。もちろん末端の食器洗い係もこの福利を受けることができます。スタッフの人数が多いので数回に分けて行っていますが、台湾では1年かけてやっと全員が旅行に行くことができます。中国大陸では5月から10月くらいにかけて順次旅行を行いました。行き先は海南島、桂林、シンガポール・マレーシアです。他にも妊婦はいつでも休めて健康に良い食事が提供されたり、家族第一という規定があったりします。


■ 企業文化がスタッフの吸引力に


B:コアとなるスタッフへのインセンティブや福利厚生はありますか?


W:コアとなるスタッフへの特別なものとしては株の持ち株制度があります。しかし王品のスタッフへの吸引力はお金の問題ではありません。スタッフの多くが王品で働き続けているのは、雰囲気や感情、共感と尊重できる企業文化にあると私たちは信じています。
スタッフたちは毎年、青海湖自転車一周やマラソン、登山といった「鉄人」イベントに参加しています。例えば青海湖自転車一周は7日間掛かるイベントですが、スタッフは自費で参加しています。有休を取り、エアチケットや各種の装備を自分で購入し、食事や宿も自分で負担します。毎年50人が参加していますが、いつも発表してから1週間以内で参加者が埋まってしまいます。自転車に乗りっぱなしで大変なイベントですが、ここではトレーニングや座学では得ることのできない、チームとは、意志力とは、助け合うとは何かということを体験することができ、一生の思い出になります。マラソンについては今では王品スタッフのみんなが期待しているイベントです。
王品には「王品憲法」というものがあり、ブランドものを着用せず、リムジンを運転せず、豪邸に住まないことが規定されています。お金はトレーニングやイベント、それから世界と繋がることといった自らを高めるための投資に使うことが望まれているのです。
このようなイベントは多いのですが、どのイベントにも董事長や執行長が率先して参加しています。王品のリーダー層は「教育とは自分自身が手本になること」と信じているからです。


■ 毎年2、3か月かけてスタッフの故郷を訪問


B:私は中国に来て3年になりますが、これほど企業文化やスタッフの心の教育を大事にしている企業はあまり見たことがありません。


W:始めに離職率の話題を出しましたが、ここでその話しに戻ります。 王品のスタッフをヘッドハンティングする企業は多いのですが、王品のスタッフは行きたがりません。なぜかというと、執行長が毎年あることをしているからです。
執行長は毎年スタッフの故郷を訪れ、その両親に感謝し、「あなた方の子どもはすごい」と伝えています。スタッフの多くは農村出身ですから、汽車に乗り、車に乗り換え、またロバの引く車に乗り換え、さらに歩いてやっと辿り着くようなところばかりです。それでも執行長は毎年2、3か月かけてこれを行っています。だからスタッフが離職しようとする時には両親という関門を通り抜けねばならなくなるのです。王品には「簡単なことを何度も繰り返す」というスローガンもあります。HRにもやることはたくさんありますが「全中国でもっとも影響力のあるHR部門」というスローガンを掲げて頑張っています。

 


■ 王品集団


1999年台湾地区にて創立、2003年に中国大陸に進出した。旗下には15のレストランブランドを有しており、そのうちの6つを中国大陸で展開している。400店舗、16000万人のスタッフを擁している。2011年に株式の店頭公開を始め、2012年には株式市場へ上場を果たした。


電話:(021)5454-2928
住所:上海市天鑰橋路30号 美羅大厦9楼
サイト:www.wowprime.com.cn

 


 


■ ベネフィット・ワン(上海)有限公司


東京証券取引所上場の株式会社ベネフィット・ワンが上海に設けた現地法人。中国人スタッフ向けの福利厚生/奨励サービス「インセンティブカフェ」を企業向けに提供を行っている。

 


鈴木梢一郎


1999年に株式会社ベネフィット・ワン入社、福利厚生のアウトソーシングのセールスマネージャー及び事業開発マネージャーやM&A及び新規事業を担当した。その後、CRM事業執行役員を勤め、2012年にベネフィット・ワン上海董事総経理となる。


 

 

ベネフィット・ワン/贝那商务咨询(上海)有限公司
住所 / 上海市陆家嘴环路1000号 恒生银行大厦15楼033室
TEL / (+86)021-6841-1000
URL / http://www.benefit-one.com.cn

 

ガイドの過去の記事も読む
合わせて読みたい