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ジェトロ上海ニューズレター

紹興市投資環境視察ミッションの実施報告【ジェトロ上海事務所 所長 三根 伸太郎】 (読む時間:約3分)

    • <紹興市投資環境視察ミッションの実施報告>
       
       8月24日〜25日まで紹興市人民政府、商務局の協力を得て、地方自治体上海事
      務所・地方銀行を中心とした「紹興市投資環境視察ミッション」(17企業・団体
      22名)を派遣したのでその概要を報告したい。浙江省の杭州、寧波に次ぐ第3の
      都市であり、杭州湾嘉紹跨海大橋により上海から二時間圏、杭州蕭山国際空港か
      ら僅か30キロ圏の交通・物流の要所に位置し、面積8,256キロ平方メートル、常
      住人口495.6万人を抱える。
       
       紹興市は2,500年の歴史を持ち、魯迅の故郷、紹興酒の発祥の地、紡績産業で
      有名であったが、現在は紡績・化学繊維、機械電子、省エネルギー・環境、バイ
      オ・医薬及び化学工業、食品飲料の集積に加え、新エネルギー・新素材、精密機
      械、情報通信産業など6大戦略的新興産業を発展させるとしている。
       
      <浙江省国家海洋経済発展モデル区の紹興濱海新城、中国最大のヨット産業園>
        
       上海から嘉紹高速道路を南下し、2013年7月に開通した「杭州湾嘉紹跨海大橋」
      を降りた直ぐのところに中国最大のヨット・レジャーボートハーバー(15年10月
      までに500バース、1,060バースを予定)が建設されていた。同地域は、浙江省
      政府の国家海洋経済ベルト構想の一環として整備され、2010年7月に設立した「
      紹興濱海新城開発区」(国家海洋経済発展モデル区、計画総面積142キロ平方
      メートル、2030年までに40万都市を形成)の「紹興游艇産業園」(ヨット産業
      集積地、水上レジャー先進区、ヨット及び部品展示貿易モデル区)内にあり、富
      裕層を中心とした水郷の町・紹興や杭州湾の海をつなぐ水上観光拠点(国家級5A
      リゾート)となる予定。
       
      <上海、杭州、寧波に近い地理的優位性、2つの日本企業向け工業園の整備>
       
       2014年末までに、紹興市に投資した外資企業数は、5,976社、投資総額397億
      ドルでうち、日系企業数は308社、投資総額13.4億ドルとなっており、帝人(再
      生繊維)、大和ハウス(住宅部材)、ソミック(自動車部品)、三菱日立パワー
      システムズ(環境保護)のほか、豊田通商、伊藤忠、松下電器、川崎重工、双日
      などが進出している。
       
       日系企業向けには杭州湾上虞経済技術開発区(国家級、40k平方メートル)の
      上虞日本工業園(浙江日欣科技園、14年10月に標準工場6棟完成)、袍江経済技
      術開発区(国家級、66キロ平方メートル)の日本企業新興産業園区の2つの産業
      園があり、同管理委員会主任、副主任等と投資環境について意見交換を行った。
       
       特に沿海地域での人手不足や離職率については、紹興市内と外地からの十分な
      人材を集めており、生活環境の改善によってこれらの課題を解決している。具体
      的には、ショッピングセンター、スーパーなど商業施設の整備、病院、学校、住
      宅などの公共サービスの拡充、高等寄宿学校(子弟用)、外国語学校での日本語
      教育、国際学校の誘致など教育、人材育成に力を入れており、離職率は低いとの
      説明があった。


      <諸曁市:中国最大の銅管生産企業、世界最大の淡水真珠基地の訪問>
       
       紹興市南西に位置する県級市の諸曁市(浙江省中北部、常住人口150万人、う
      ち外来60数万人)では、6大産業として、ソックス(200億足生産/年)、淡水真
      珠(世界シェア73%)、紡績服装(タオル等)、機械装備(紡績、自動車、管パ
      イプ、工作機械)、銅加工(全国一)、環境保護があり、全国100強県では第14
      位。中国四大美人である西施の故郷であり、民営企業、中小企業が多く12万社あ
      り、温州に似ており、個人投資家が多いと言われている。
       
       諸曁市で視察した中国最大の銅管輸出企業、世界最大の合金銅生産企業の海亮
      集団(89年設立、民営企業16位)は、上海、安徽省、ベトナム、広州(予定)に
      工場を持ち、有色金属、不動産、現代農業食品、環境保護、基礎教育(海亮教育
      園:幼稚園・小中高・国際学校15年9月開校)、金融サービスで事業の多角化を
      図っていたのが印象的であった。また、淡水真珠では「中国珍珠の都」として華
      東国際珠宝城(交易中心、観光用16万平方メートル)があり、14年には100万人
      が来訪するなど観光拠点としても有名となっている。
       
       今回の視察ミッションを通じて、浙江省の地方都市においても様々な産業集積
      地があり、浙江省国家海洋経済発展モデル区として急速に変貌する紹興市の実態
      を理解することができた。紹興市政府は今年10月中下旬に東京と大阪で紹興市投
      資説明会が開催される予定である。

    2015.08.29

    安徽省と日系企業(上海)経済貿易協力懇談会を単独で開催【ジェトロ上海事務所 所長 三根 伸太郎】 (読む時間:約2分半)


    • <安徽省と日系企業(上海)経済貿易協力懇談会を単独で開催>


      6月25日(木)上海にて、安徽省人民政府主催、ジェトロ上海事務所共催で「安徽省と日系企業(上海)経済貿易協力懇談会」が開催され、上海を中心に日系企業53社、4機関・団体(ジェトロ、上海総領事館、上海日本商工クラブ、日中経済協会)、2メディアの総勢80名の参加を得て、安徽省人民政府の花建慧副省長、張武揚副秘書長、商務庁の張庁長、楊副庁長、発展改革委員会総工程師、合肥市税関(副関長)、合肥市長など安徽省16市の市長・副市長ほか関係者約50名が参加した。安徽省政府の上海での活動は、欧米商会を中心に在上海の多国籍企業懇談会も別途設けられたが、安徽省と日本企業との貿易、投資関係の発展が期待され単独で企業懇談会が実現した。


      安徽省には家電、電子、自動車などが集積しているが、近年は日系企業の進出が相次ぎ、5月末時点で439社、総投資額は32.4億ドルとなり、日立建機のほか、二プロ、花王、NSK、小林製薬などが進出、今年1月には、合肥日商倶楽部(法人会員45社)が設立した。投資分野も電気・電子、自動車部品、一般機械、軽工業・服装、消費財などに広がっている。貿易でも日本は第3位を占め、安徽省にとって重要なパートナーとなっている。安徽省の面積は14万キロ平米、人口は6,900万人おり、豊富な資源と市場を有しており、昨年の経済成長は9.2%であり、持続的発展に向けて国内外の企業誘致に積極的である。


      中国の中央に位置し、高速鉄道が整備され、南京から1時間、上海、杭州から2時間〜で長江デルタ沿海市場に近く、6月末からは合肥新橋国際空港から中部国際空港(春秋航空)の直行便(週3便)が就航、7月には関西国際空港、富士山静岡空港に東方航空の就航が予定され、日本からの利便性が向上する。


      <安徽省8大産業の発展と日本との協力関係の強化>


      当日は、KPMGが「安徽省投資環境白書」を説明し、(1)安徽省の8大産業(自動車、家電、機械(装備製造)、電子、現代サービス、新材料、新エネルビー、生物医薬)、(2)資源環境(沿海都市とのコスト比較、企業の満足度)、社会文化、政府サービスの評価結果を発表(後日、ネット公表予定)。低廉で豊富な資源があり沿海からの産業移転や新型城鎮化(都市化)が発展することで今後も持続的成長と潜在性が高い市場であり、行政手続きの簡素化、行政権利の明確化を進め、公平かつ開放的な投資環境とした。


      安徽省商務庁、発展改革委員会、合肥税関からは、15年に8大産業に対して安徽省政府は大規模プロジェクト投資と投資基金や創業基金を整備するとされ、長江経済帯、一帯一路の国家戦略では、南京、杭州とともに合肥市が内陸開放都市(接点都市)として発展すること、昨年より長江デルタでは通関手続きの一体化により、コスト低減を図っているとの説明もあった。


      同懇談会では、ジェトロ上海事務所と安徽省商務庁との業務協力に関する覚書(MOU)を調印(更新)。ジェトロと様々な分野で協力関係を強化することで合意しており、安徽省での日本企業のビジネス環境の改善、市場開拓につながるよう尽力して行きたい。


    2015.06.29

    上海ニューズレター vol.4 【ジェトロ上海事務所 所長 三根 伸太郎】 (読む時間:約3分)


    • <「第7回東アジアビジネスフォーラム(東亜商務論壇)杭州」の開催>


      5月13日、杭州市にて中国国際貿易促進委員会(CCPIT)、杭州市人民政府、東アジア商務理事会主催の「第7回東アジアビジネスフォーラム(東亜商務論壇)」が開催された。第11回アセアン・中日韓指導者会議にて温家宝首相(当時)が地域経済一体化と共同発展促進の提唱をしたことから、CCPITがとりまとめ、2007年より「東アジアビジネスフォーラム」を北京(3回)、寧波、天津、海口で開催してきたもので、今年は杭州市で「実務協力の拡大と共同繁栄の実現」をテーマに、金融、中小企業、経済貿易の協力などの分野で東アジア各国政府、商工団体、企業家、学者など約300名が参加したので、主な講演者のスピーチ内容を紹介したい。


      <アジア域内投資拡大への期待と中小企業の海外投資急増>


      駐中国シンガポール大使の講演では、ASEANの統一市場形成に加え、各国とのFTAやTPP交渉があり、中国からは「一帯一路」構想やアジアインフラ投資銀行(AIIB)設立の動きがあり、東アジアは第2の黄金時代を迎えるとの発言があった。カンボジア工業・手工業国務秘書からは、「一帯一路」構想を掲げる中国政府との交流で2017年までに中国からの投資が期待され、外国企業向けに新投資法を整備しており、観光産業、新興産業の戦略的発展、中小企業育成に取り組むなど、中国に対するアジア域内投資拡大への期待が伝わるスピーチであった。


      中国国際貿易研究センター童理事長からは、2014年末での中国の非金融類対外直接投資累計額は、6,463億ドルに達しており、14年には世界156カ国地域に6,128社が海外に直接投資(前年比14.1%増の1,028.9億ドル)をしており、うち地方中小企業の投資額は同36.8%増の451.1憶ドルとなっており、米国市場においては、中国の対米投資総額の76%、投資プロジェクト数で90%が中小企業によるとの報告があったほか、中小企業の海外展開は市場開拓、リスク対策、融資困難など多くの問題を抱えており、米国、日本、ドイツなどからも学ぶことが多いとの発言があった。また、広州交易会では中国ファッション・アパレル企業が「我々は海外工場(カンボジア、ミヤンマー)にある」との広告を掲げているのを見て驚いたとの発言に続き、労働集約産業の関税は中国よりも低いゼロ関税の国もあり、労賃だけの問題ではないとの指摘もあったのが印象的であった。


      <国境を越えた電子商取引や貿易手続きの簡素化を推進>


      貿易や消費については、冒頭での杭州市長のスピーチで、アリババの本拠地でもあり国境を越えた電子商取引モデル都市ともなっており、世界各国と貿易関係があり、観光では14年はのべ1億人が杭州を訪問、出国者数ものべ320万人に上り、一人当たりGDPは1万6千ドルを超え、消費も旺盛であると発言があった。


      また、中国国際商会税関・貿易便利化委員会秦主席の講演では、2012年から商務部、税関総署で検討し、昨年には国際商会に「税関・貿易便利化委員会」を立ち上げ、税関・貿易便利化フォーラムを政府6部門、研究機構と開催しているとの活動報告があった。アジアでは、貿易手続きの簡素化はシンガポール、マレーシアのレベルが日本よりも高くなっており、域内では遅れている国・地域もあるとした。中国では貿易手続きの簡素化を推進するため、統一管理する調整部門の設立準備をしているとの発言があり、中国政府が直接投資のみならず、貿易の手続き面でも取り組んでいる姿勢をアピールする会合となった。


    2015.05.28

    上海ニューズレター vol.3 【ジェトロ上海事務所 所長 三根 伸太郎】 (読む時間:約3分半)


    • 4月22日、アジア・アフリカ会議(バンドン会議)60周年記念首脳会議への参加でインドネシアを訪問した安倍首相は、約5カ月ぶりに習近平国家主席と日中首脳会談を行い、「日中関係が改善に向かっており、戦略的互恵関係を推進し、地域の安定と繁栄に貢献する」ことで一致した。ちょうど、上海の虹橋商務区にある新しい「国家会展中心(上海)」の展示場で、「第16回上海国際汽車工業展覧会(上海モーターショー2015)」が開催(4月20日〜29日)され、日本のメディアでもトヨタ自動車の内山田会長や日産自動車のゴーン社長兼CEOがスピーチを行い、中国で開発した環境対応のハイブリッド車や若者向けに開発した新型車を披露する様子が報道された。


      その意味で、2015年は日中両国間での戦略的互恵関係をより広範囲に様々な分野で発展させることが重要なテーマと言え、一つ一つの交流を積み重ねて行くことが大事である。


      上海では、4月22日〜24日に「第10回中国国際養老、補具及びリハビリ医療博覧会(CHINA AID、養老博覧会2015)」が開催され、上海市民政局、老齢弁公室をはじめ各省市、世界各国(中国、ドイツ、英国、米国、日本、香港、台湾など)から高齢者産業に関わる政府、専門家、企業家が中国国際老齢産業サミットフォーラムのほか、展示商談会に参加した。


      サミットフォーラムでは、上海市副書記より、「全国での最も早く高齢化社会に入った上海では、2014年末で60歳以上の高齢者人数は初めて400万人(413.98万人、戸籍人口の28.8%)を突破し、第13次5カ年計画(16年〜20年)の途中で500万人に達すると予測され、増大する多面化、多様化、個性化する高齢者サービスの需要を満足できるよう高齢者産業の育成を加速する」との発言があった。


      ここでは、印象に残った各国企業の報告を紹介したい。


      (1)フランスの企業(Legrand Elderly Care)からは30年余りの経験(150カ国、中国20か所)から、高齢者サービス関係者のうち、政府が他の部門と協調することで養老機構の智能化、融通性、拡張性が図れること、スマート養老によるコスト削減効果を強調したものであった。


      (2)米国の企業(Starcastle Senior Living Services)からは、2年前から取組み、昨年第1号の施設運営(今年2号店、17年に3号店を計画)経験を踏まえ、投資家的な不動産の運営ではなく、顧客の視点で医療とサービスを重視し、中国の高齢者の生活を改善する「家庭式養老院」の発展を目指すとした。


      (3)中国の企業(不動産大手、万科房地産有限公司)からは、30年近い不動産での実績(63都市の500以上の社区(上海で41社区)、約60万人の住民のうち、5万戸:5〜6万人の高齢者)と自社調査の結果から、60〜69歳の高齢者を抱える中年家族の負担が大きく、医療、養老、学校、デイケアのサービスメニューを揃え、コストを低減させ、15年には上海市内に10か所、将来はフランチャイズ経営(産業連盟)で華東地域や全国に展開していくとの報告があった。


      一方、日本の企業(介護保険制度、第3者評価機関)からは、日本は全国に広げることで量を優先したために質のバラツキがあり、質への転換で苦労している。中国では人材の育成(研修)と国民への啓蒙、高級な設備より高級な運営が大事であるとのメッセージがあった。また、日本の福祉設計企業からは、高齢者の心理や生理に適した空間設計の重要性を説く、上海での事例紹介があったのが印象的であった。


      4月23日には、CHINA AID(養老博覧会)プログラムの一環として、上海市政府の協力を得て、ジェトロ主催の「中日(上海)老齢産業交流会」と商談会を開催したほか、2015年度は昨年の中国4都市(南京、済南、北京、大連)から中国10都市(上海、広州、南京、瀋陽、大連、成都、北京、杭州、天津)に広げ、日中高齢者産業交流会を開催する予定となっている。これまでの省エネ環境保護分野での交流に加え、日中の関係者の協力を得て、高齢者産業、医療福祉サービスの分野でも戦略的互恵関係が構築できるよう尽力したい。


    2015.04.24

    上海ニューズレター vol.2 【ジェトロ上海事務所 所長 三根 伸太郎】 (読む時間:約3分)


    • (1)中国の改革開放の深化とビジネス環境の改善


       3月5日の李克強首相の中国政府活動報告では様々な報告が行われた。例えば、(1)14年のGDP成長率は前年比7.4%増、財政•税制体制改革をはじめとする各種改革、行政簡素化と下部への権限委譲、移譲と管理の結合が進展したこと、(2)上海自由貿易試験区の範囲を広げるとともに、新たに広東、天津、福建自由貿易試験区を設立したこと、(3)外商直接投資額(実行ベース)が世界第一位の1,196億ドル、対外直接投資額も1,029億ドルとなり、ほぼ同額だったこと、(4)国務院は全人代常務委員会に食品安全法をはじめとする法律案、改正案を15本提出し、審議•承認を求めたほか、行政法規を38本制定•改正したこと、(5)2015年度の全般的計画では、「中所得の罠」を克服し、現代化を実現するには合理的な発展速度として、15年のGDP成長速度を7%前後増とし、新常態(ニューノーマル)に入り、「坂を登り峠を越える」べき重要な段階を迎え、改革の深化と構造の調整を行い、安定した健全な発展を達成するとした。(6)改革開放の着実な深化では、市場参入ネガティブリストを確定し、省級政府の権限と責任リストを公表するとし、外資利用については、外商投資産業指導目録を改正し、サービス業と一般製造業の開放を重点的に拡大し、外商投資の制限類(分野)の条目を半減するとし、奨励類の投資プロジェクトの審査•許可権を大幅に下部へ移譲し、「参入前内国民待遇とネガティブリスト管理」方式を積極的に模索するとした。


       これを受けて、3月13日、国家発展改革委員会は、2015年版「外商投資産業指導目録」(4月10日施行)を発表し、一部の製造業で外資出資比率制限を撤廃、制限類を79から38に半減、奨励類に現代農業、ハイテク技術、先端製造業、新エネルギー・環境保護、現代サービス業を入れるなど進展がみられた。また、上海自由貿易試験区での1年半あまりの経験が活かされ、天津、福建、広東への試験区拡大、上海の拡張についても総体方案が中共中央政治局で3月24日に審議•批准され、全国への普及という意味で改革開放は着実に進められていると言えよう。


      (2)「立足中国、服務中国」戦略の再構築


       米国商会(上海)(1,700企業、4,000会員)がまとめた「2015中国商業調査」結果(377社)では、85%の会員が「中国の未来ビジネスの発展に楽観的」、73%の会員が「中国の営業収入と利潤が増加」と回答があった。3分の1(29%)が中国をグローバル投資の第一投資先(過去最高)で、訪問調査した会員企業では96%が2014年は現状維持か投資拡大、2015年の投資意向も同じ(95%)を占めたという。21%の企業が16〜50%増の投資、41%の企業が1〜15%の投資増加を計画、4%の企業のみが2015年の投資計画を減少するとした。何よりも、米国商会(上海)の中国商業調査で注目されるのは、「立足中国、服務中国」戦略がより鮮明になり、67%の訪問企業が中国市場で生産、調達、サービスを提供している点である。ジェトロのアジアオセアニア日系企業実態調査(2014年度調査)では、今後1〜2年の中国事業展開を拡大すると回答した割合は46.5%となり現状維持が増えたが、多くの日本企業も「中国に立脚し、中国にサービスを提供」するための体制整備を進めており、中国市場の開拓に向け「中国事業戦略」を再構築する課程にある。


       中国政府が改革と調整による安定成長に取組み、外商投資産業指導目録の半減、自由貿易試験区の拡大、ネガティブリスト管理方式、サービス産業の開放などの内国民待遇と対外開放、行政簡素化と権限の地方政府への移譲などの一連の改革を打ち出したことは評価でき、これらの改革開放の動向をチャンスと捉え、日系企業にとって中国のビジネス環境の改善につながることが重要であろう。


    2015.03.26

    上海ニューズレター vol.1 【ジェトロ上海事務所 所長 三根 伸太郎】 (読む時間:約2分)


    • (1)国務院が中国(上海)自由貿易試験区の地域的拡大を決定


      昨年12月28日、全人代常務委員会にて国務院が上海での試験区の経験を天津、福建、広東に拡大、上海でも拡張することを発表した。具体的には、1、中国(天津)自由貿易試験区(天津港片区30㎢、天津空港片区43.1㎢、濱海新区中心商務片区46.8㎢)、2、中国(福建)自由貿易試験区(平潭片区43㎢、廈門片区43.78㎢、福州片区31.26㎢)、3、中国(広東)自由貿易試験区(広州南沙新区片区60㎢、深セン前海蛇口片区28.2㎢、珠海横琴新区片区28㎢)、4、中国(上海)自由貿易試験区(28.78㎢)の拡大(陸家嘴金融片区34.26㎢、金橋開発区片区20.48㎢、張江高科技片区37.2㎢、合計120.72㎢)であり、2015年3月1日より施行する。


      特に、上海では浦東新区にまで拡張され、金融の自由化、人民元の国際化の優位性が拡充されると思われ、さらにサービス産業の開放、ネガティブリストでも2015年は進展が期待される。しかしながら、管理体制や詳細はまだ公表されておらず、3月までに関連法規が発表されるのを待たなければ全容および上海、天津、福建、広州のそれぞれの特徴は分からない。


      (2)国際カンファレンス「上海自由貿易試験区とアジアの未来」を開催


      今年1月23日には、ジェトロ・アジア経済研究所と上海社会科学院と今年度実施した連携研究「上海自由貿易試験区の経済効果」の成果をもとに、上海にて国際カンファレンス「上海自由貿易試験区とアジアの未来」を開催した。


      アジア経済研究所の経済地理シミュレーション・モデル(IDE-GSM)の分析によって、自由貿易試験区と改革の国内への拡大がどのような政策的帰結をもたらしうるかについて議論が行われた。自由貿易試験区を対外的なサービス障壁の削減、ならびに波及的な製造業非関税障壁の削減と定義し、上海、さらに天津、広東、長江経済ベルトでの改革の普及を行うと、中国経済に正(プラス)の経済効果をもたらすものであった。
      http://www.ide.go.jp/Japanese/Event/Sympo/150123.html


      その意味で、昨年末に中国政府が上海での試験区の経験を3月より天津、福建、広東に拡大、上海でも拡張すると発表したことは、サービス産業や製造業の発展に寄与し、より大きな経済効果が期待されることになる。今後は、長江デルタ地域への輻射機能により全国の経済を牽引する役割が期待されよう。


    2015.02.17
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